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               血小板活性化の過程

要旨9
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要旨9

Possible Existence of Platelet Activation before the Onset of Cerebral Infarction

 「脳梗塞の発症前に血小板活性化が存在している可能性がある」

Atherosclerosis 153:203-7, 2000

 脳梗塞急性期(発症12時間以内)18例、脳梗塞慢性期(発症より6月後)11例、CTで脳梗塞所見のない動脈硬化症7例、健康成人8例について、血小板の電子顕微鏡所見(褶曲、偽足、空胞、中心化)の観察、細胞化学染色によるペルオキシダーゼの半定量、免疫金標識によるフィブリノーゲンの半定量 を行った。 健康成人は動脈硬化巣(プラーク)が全く無い、動脈硬化症は安定プラークがある、脳梗塞慢性期は不安定なプラークがある、脳梗塞急性期は破裂プラークまたは極めて不安定なプラークがあると仮定しての研究。

 健康成人に比べて、脳梗塞急性期や脳梗塞慢性期では血小板の形態変化が多く、フィブリノーゲン低下、ペルオキシダーゼ低下がみられたが、脳梗塞急性期と脳梗塞慢性期の2群間では差はなかった。血小板形態変化は健康成人<動脈硬化<脳梗塞慢性期=脳梗塞急性期の順に増大していた。(血小板内に貯蔵されているフィブリノーゲンもペルオキシダーゼも、血小板の活性化により消費され減少していく。ペルオキシダーゼはアラキドン酸合成を行い血小板の凝集を引き起こす、フィブリノーゲンは血小板どうしの粘着を起こす。)

 血小板の活性化(形態変化、ペルオキシダーゼ減少、フィブリノーゲン減少)は脳梗塞を発症していない動脈硬化症でも観察され、その程度は脳梗塞急性期と慢性期で差がないことから血小板の活性化は脳梗塞の発症前から存在することが示唆された。 
動脈硬化の程度が強くなると血小板の活性化も増大する
(脳梗塞の発症前から動脈硬化により血小板は活性化している)
 注意:この要旨は医学論文をあまり読んだことのない方のために、詳細を
  かなり省略して内容をわかりやすくまとめたものです。正確な内容
  を知りたい方は上記文献の原文をご一読下さるようお願いします。
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