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要旨14
Treatment of Refractory Cases of Atopic Dermatitis with Acidic Hot-Spring Water
「酸性温泉水による難治性アトピー性皮膚炎の治療」
Acta Dermato-Venereogica 77:4552-4, 1997
ステロイドを含む多数の治療を経験してきた難治性のアトピー性皮膚炎患者70例が草津温泉42ºCに毎日10分間入浴した。皮膚所見と自覚症状、血清LDH(皮膚細胞中のLDHは皮膚細胞の崩壊により血中に放出されるため血清LDHは増加する。つまり血清LDHは皮膚細胞の破壊の程度を示している)、皮膚細菌培養を経時的に観察、測定した。
草津温泉療法により皮膚所見と自覚症状は著明に改善し、皮膚表面の黄色ブドウ球菌数は著しく減少した。血清LDHは多くの例で減少したが、皮膚所見の改善しない症例では血清LDHは減少しなかった。平均治療日数は約60日であった。
アトピー性皮膚炎では皮膚表面に黄色ブドウ球菌が感染し皮膚症状を悪化させ、さらに皮膚症状の悪化が感染を助長するという悪循環がある。草津温泉療法はその強い殺菌作用により、皮膚表面の黄色ブドウ球菌を殺してこの悪循環を絶ちアトピー性皮膚炎の皮膚症状を改善していくと考えられる。
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注意:この要旨は医学論文をあまり読んだことのない方のために、詳細を
かなり省略して内容をわかりやすくまとめたものです。正確な内容
を知りたい方は上記文献の原文をご一読下さるようお願いします。