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血小板活性化の過程(模式図)
★微細構造
電子顕微鏡でみると血小板には多数の細胞小器官が含まれています(下図)。
血小板は空飛ぶ円盤 UFO みたいな形をしています。縦に切るとラグビーボールみたいな楕円形(縦断面)に見え、横に切ると円形(横断面)に見えます。
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★抗血小板療法(血液サラサラ)
最近、この血小板の機能を抑制する薬が臨床応用されてきました。血栓を予防する薬です。抗血小板薬といわれています。アスピリン(バッファリン)、ペルサンチン、パナルジン、プレタール、ドルナーなどの薬があります。
昔はゴミといわれていた血小板も一躍脚光を浴びて、今では成人病の主役となっています。
安い値段で確実に熱を下げてくれるアスピリン(解熱剤)は開発と同時に世界中に広がりましたが、一時期、小児のカゼでは重篤な脳炎(ライ症候群)を起こす?として敬遠されたこともありました。今、アスピリンは別の治療薬(抗血栓薬)として蘇ってきました。
★形態
光学顕微鏡で見ると、血小板は赤血球や白血球に比べて小さくゴミ?のようです。
(直径:赤血球 7-9µm, 白血球 10-18µm, 血小板 2-4µm)
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★動脈硬化と血栓症
この突起(偽足)で血管壁の動脈硬化した部分(動脈硬化巣:プラークplaque)に粘着していきます。そして赤血球や白血球を巻き込んで凝集して、血栓(血の固まり)をつくります。
次に血小板は崩壊して顆粒内部に貯蔵されていた多数の活性物質(フィブリノーゲン、フォンウィルブランド因子卯、β-トロンボグロブリン、血小板第4因子 など)を放出します(脱顆粒)。
中心化と脱顆粒によって細胞内に貯蔵されてあった活性物質が血小板の外へ絞り出されます(中身の絞り出された血小板はもぬけの殻、つまり空胞だらけになります)。
このようにして放出された活性物質がさらに血栓を強固に固まらせて崩れないようにしていきます。
血栓が成長して血管を閉塞すると、血栓症(脳梗塞、心筋梗塞)が発病します。
★機能
血小板とは、血管の中を流れている血液細胞の一つで、止血が主な仕事です。
傷口に集まって行き、粘着、凝集して傷口をふさいで、出血を止めます。
★活性化
血小板は物理的な刺激(温熱、寒冷、接触 など)や化学的な刺激(エピネフリン、リストセチン、コラーゲン、ADP など)によって活性化していきます。つまり凝集、粘着、崩壊しやすくなります。
刺激を加えると、血小板の表面にシワがより(褶曲)、突起が出て(偽足)、細胞内には空胞ができてきます。そして内部の細胞小器官(顆粒、濃染小体、ゴルジ小胞、ミトコンドリア、開放小管系、微細小管、細線維 など)が収縮して中心部に集中していきます(中心化)。
血小板の活性化(電子顕微鏡写真)