学会総会プログラムを抜粋します。
<会長挨拶>
第80回日本温泉気候物理医学会総会・学術集会
会 長 倉林 均
埼玉医科大学 リハビリテーション医学教授
このたび第80 回日本温泉気候物理医学会総会・学術集会を軽井沢町で開催させてい
ただきます。本学会は昭和10 年に日本医学会分科会として設立され、学術集会は2015
年で
80 周年を迎えます。伝統と歴史ある本学会の総会長を仰せつかり、その重責を感
じながら実りある学術集会とするため準備をすすめてきました。温泉医学は日本固有の
医学であり、本学会独自の分野です。80 年間の学術集会を振り返ると、諸先輩方が温
泉の恵みと自然の力を医学してきた息吹きとロマンが感じられます。大会のテーマは
「温泉の恵み 自然の力」として、長い歴史の総括として記念講演と記念シンポジウム
を企画し、本学会を長年支えてこられた大先輩の方々に講演をお願いしました。特別講
演には温泉・気候・物理医学と関連の深い各分野で活躍されている
長谷部直幸教授(旭
川医大)に循環器疾患の温浴について、
池田正明教授(埼玉医大)に体内時計遺伝子
に ついて、
内藤久士教授(順天堂大)に温熱と筋肉についての講演をお願いしました。
草津温泉は日本書紀では5 世紀頃に
日本武尊が開湯したとされ、室町時代に梅花無尽
蔵で
三名泉の一つに数えられ、江戸時代には諸国温泉効能鑑で
東の大関と称された
名湯です。私は18 年間群馬大学草津分院で温泉の研究と診療を行ってきました。江戸
時代から伝わる草津時間湯、温熱による凝固・線溶・血小板の反応、温浴の血液粘度
への影響、温泉浴による呼吸療法、皮膚疾患の草津温泉療法などの研究に携わり、
「温泉の恵み 自然の力」に畏怖してきました。会長講演では浅学非才ながら草津温泉で
行ってきた研究と診療を紹介しますので、
「草津よいとこ 薬の温泉(いでゆ)」と
感じていただければ幸甚です。
軽井沢はかつてトロッコ電車と呼ばれた草軽鉄道で草津と結ばれ交流が盛んでした。
私が子供の頃は碓氷線が美しい渓谷の中を走り、アプト式電車が急峻な山を登っていき
ました。現在は新幹線が走り抜け、ハイヒールのまま軽井沢に来られます。軽井沢には
千ヶ滝、矢ヶ崎、塩壷、星のやなどの家庭的な温泉が散在しますので、テニスやゴルフ
の合間には、もとい、学会の息抜きには軽井沢の温泉を楽しんでください。
今回は従来の学会と構成を少し変えました。木曜に役員会、金土曜に学術集会、土日
曜に研修会を行ってきましたが、多数の方が参加できるように学術集会を土日開催とし、
交通便利なリゾートを選びました。役員会、学術集会、研修会を同時進行させ2 日間日
程に短縮しました。研修会の施設見学をビデオ上映にして移動時間を節約しました。一
般演題の座長には若き研究者を起用して学会の将来への発展を託しました。ご批判もあ
るかと思いますが、今後の学会運営の反省材料にしていただくことで何卒ご理解ご海容
ください。
平成27 年5 月5 日
<概 要>
第80 回日本温泉気候物理医学会総会・学術集会
会 期:2015 年6月20日土~ 21日日
テーマ:
「温泉の恵み 自然の力」
1. 総会・学術集会事務局
埼玉医科大学 リハビリテーション医学
〒350-0495 埼玉県入間郡毛呂山町毛呂本郷38
TEL:049-276-1255 FAX:049-294-2267
E-mail: onki2015@saitama-med.ac.jp
URL:
http://onki2015.umin.ne.jp/
会 長:倉林 均(埼玉医科大学リハビリテーション医学教授)
副 会 長:田村 遵一(群馬大学医学部附属病院長)
事 務 局:前田 恭子、知念 亜紀子、鶴田 美由紀
(埼玉医科大学リハビリテーション医学)
2. 会場・会議および懇親会
〈会場・会議・研修会・懇親会〉
軽井沢プリンスホテル ウェスト
〒 389-0193 長野県北佐久郡軽井沢町1016-88
TEL: 0267-42-1111 FAX:0267-42-7139
URL: http://www.princehotels.co.jp/karuizawa-west/
3. 会 議 等
6月20日(土)
温泉療法医役員会 8:30~ 9:30 第3会場 「にれの木」
各種委員会 9:30~10:30 第2会場 「桜」
理事会10:30~12:00 第3 会場 「にれの木」
評議員会12:00~13:00 第2会場 「桜」
6月21日(日)
社員総会 8:30~ 9:30 第1会場「楓・長野」
温泉療法医総会12:40~13:40 第1 会場「楓・長野」
4. 温泉療法医教育研修会
6月20日(土) 8:45~12:00 研修会 第4会場 「千曲」
6月21日(日) 8:45~12:00 研修会 第4会場 「千曲」
12:15~13:15 施設見学(ビデオ上映)第4 会場 「千曲」
5. 会員懇親会
6月20日(土)19:10~
軽井沢プリンスホテル ウェスト 国際会議場 「浅間」
6. 一般社団法人日本温泉気候物理医学会事務局
〒 104 ? 0061 東京都中央区銀座8-17-5 アイオス銀座705号室
TEL:03-3541-0757 FAX:03-3541-0758
E-mail: info@onki.jp URL: http://www.onki.jp/
7. 後 援
長野県、長野県医師会、軽井沢町
<プログラム>
6月20日(土)
会長講演 13:50~14:30 第1会場(楓・長野)
司会:久保田 一雄(群馬温泉医学研究所長)
温泉の恵み 自然の力 ―呼吸と運動―
倉林 均 埼玉医科大学 リハビリテーション医学 教授
特別講演1 14:30~15:20 第1会場(楓・長野)
司会:宮田 昌明(鹿児島大学大学院 心臓血管・高血圧内科学准教授)
癒しの循環器治療 ~温浴と森林浴~
長谷部 直幸 旭川医科大学 循環・呼吸・神経病態内科 教授
特別講演2 15:30~16:20 第1会場(楓・長野)
司会:光延 文裕(岡山大学大学院医歯薬学総合研究科老年医学分野教授)
時計遺伝子Bmal1 と生体リズム研究の現在
池田 正明 埼玉医科大学 医学部生理学 教授
特別講演3 16:20~17:10 第1会場(楓・長野)
司会:倉林 均(埼玉医科大学リハビリテーション医学教授)
温熱負荷と骨格筋
内藤 久士 順天堂大学大学院 スポーツ健康科学研究科
運動生理学研究室 研究科長・教授
創立80周年記念シンポジウム1 17:20~18:50 第1会場(楓・長野)
座長:中谷 純(東北大学大学院医学系研究科医学情報学分野教授)
気候医学 「気候医学の軌跡と展望」
S1-1 森
林浴と自律神経変動について
武田 淳史 東京医療学院大学 保健医療学部 リハビリテーション学科 学科長
S1-2 健
康保養地における気候療法の環境
宮地 正典 一般社団法人 健康保養地医学研究機構理事
S1-3
気候療法と空気中マイナスイオン研究について
渡部 一郎 青森県立保健大学大学院 機能障害回復学 教授
創立80周年記念シンポジウム2 17:20~18:50 第4会場(千曲)
座長:山口 智(埼玉医科大学東洋医学科講師)
永田 勝太郎(一般財団法人国際全人医療研究所理事長)
物理医学 「温泉気候物理医学における鍼灸医療の成果と今後の展望
―伝統医療の科学化と統合医療の確立に向けて―」
S2-1
臨床鍼灸研究の現状 ―コクランライブラリーを参照として―
矢野 忠 明治国際医療大学 鍼灸学部教授
S2-2
本学における鍼灸医療の成果と今後の展望
―伝統医療の科学化への道―
山口 智 埼玉医科大学 東洋医学科講師
S2-3
閉塞性動脈硬化症(ASO)に対する鍼治療の効果とその機序
坂井 友美 東京有明医療大学 保健医療学部鍼灸学科教授
S2-4
関節リウマチに対する鍼灸医療の成果と今後の展望
粕谷 大智 東京大学医学部附属病院 リハビリテーション部鍼灸部門主任
<温泉療法医教育研修会>
6月20日(土) 8:45~12:00 第4会場(千曲)
1. 専門医制度 出口 晃(小山田記念温泉病院内科部長)
2. 温泉関連法 早坂 信哉(大東文化大学スポーツ健康科学部教授)
3. 気候療法 宮地 正典(健康保養地医学研究機構理事)
4. 代謝疾患 伊藤 恭(伊藤医院理事長・院長)
5. 神経疾患 松元 秀次( 鹿児島大学大学院 医歯学総合研究科 運動機能修復学講座
リハビリテーション医学 講師)
6. 温泉地衛生学 滝沢 英夫(中央温泉研究所)
6月21日(日) 8:45~12:00 第4会場(千曲)
7. 循環器疾患 信岡 祐彦(聖マリアンナ医科大学臨床検査医学教授)
8. 呼吸器疾患 加藤 冠(東京健生病院副院長)
9. 皮膚疾患 関 太輔(富山大学医学部臨床教授)
10. 消化器・腎 飯山 準一(熊本保健科学大学リハビリテーション科教授)
11. 整形外科 真塩 清(群馬リハビリテーション病院院長)
12. 安全入浴法 西川 浩司(JCHO 登別病院消化器内科部長)
研修会・ビデオ上映 12:15~13:15 第4会場(千曲)
草津温泉療法 倉林 均(埼玉医科大学リハビリテーション医学教授)